心霊問題の表と裏

マアガリィ霊媒問題

四、試験の結果

 此等これら諸現象の中心となったのは電気呼鈴嗚らしで、この現象は数百回も起りました。呼鈴は到底霊媒の手の届かざる遠距離に置かるるを常とし、一度はプリンス博士の膝の上に置かれました。で、カアリングトン博士とバアド氏は、終にこの現象の正確なることを、逸早く承認するに至りましたが、その結果はゆくりなくも、他の委員達の反対同盟を促すに至りました。ずプリンス博士とフーヂニ氏とは、バアド氏がドウも怪しいとにらんだのです。無論それには正確なる論拠がある訳でなく、現に呼鈴は、バアド氏の不在の際に、幾らでも嗚ったのです。しかしバアド氏は之が為めに秘書役を辞退し、プリンス博士が同氏に代るべく余儀なくされました。コナン・ドイル氏はこの処置にきて、大いに憤慨し、『他の委員連が同僚に対するこの侮辱を知りても、何の行動に出でなかったのは実にひどい。何等非難の証跡しょうせきが存在せぬではないか!』と叫んでります。

 一九二四年八月末に、委員達は個々の報告を発表しました。カアリングトン博士は委員達の中ですこぶる勤勉で、実験に出席すること四十回に達しましたが、

『私は純真なる心霊現象が起っていると確信します。』

と発表しました。プリンス博士の出席回数は十回、マクドゥガル博士は二十二回、カムストック氏は五十六回ですが、いずれも断然否定はせぬと同時に又肯定もせず、科学的に心霊作用の存在を証明するに足りないという意見でした。たッた三回の出席で頭から否定し去りて、一の詐術と断じたのはフージニ氏で、彼は後に之に関する一冊の書物を刊行さえもして居ます。

 結局『サイエンティフィック・アメリカン』誌は、本年二月十二日、懸賞金をこの霊媒に贈与せぬことを発表したのですが、果してこの決定が正当であるかドウかは、大疑問の存する点で、この試験に落第したのは霊媒でなくて、却ってこの霊媒を認め得ざる審査員達が落第したのである、と極論する論者も、決して少数ではないのであります。兎に角否定派の代表として、マクドゥガル博士とフージニ氏とを選み、右二氏の態度並に言説にきて、少しく詳細に報告することに致します。


三、夫人に起れる
重もなる現象

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五、フージニ氏の態度


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