心霊問題の表と裏

マアガリィ霊媒問題

三、夫人に起れる重もなる現象

(一)卓子運動――前にも申上げた通り、クランドン夫人の霊媒能力は、卓子テーブルの実験から始まりました。卓子テーブルが廻転したり、位置をかえたり、滑ったり、二本脚又は一本脚で立ったり、そして最後に手放しで、空中浮揚をやるところまで漕ぎつけました。夫人は一九二四年中に欧州に出張して、パリイで一回、ロンドンの心霊大学で二回、心霊学会で一回、ロンドンに於けるドイル氏の私室で一回実験を行りましたが、それ等の際にも、特に卓子テーブルの空中浮揚現象は見事なもので、白光線の射す室内で立派に成功したのでした

(二)叩音――これも西洋の心霊実験において、極めて普通の現象で、通例それで合図をきめて、幽明の交通を試みるのですが、夫人の場合にも、それが屡 々しばしば起ったのであります。

(三)霊言――卓子テーブルの脚の運動、又は叩音等を用い、符徴をきめて通信するのは、はなはだ不便で困るとのクランドン博士の註文に応じて、夫人の憑依霊は、夫人を恍惚トランス状態にして置いて、言葉くちを切らせたのが初まりです。それから二ヶ月余りは、この通信法が連続的に起ったといいます。

(四)自動書記――霊言の合間合間に起った現象で、夫人の能力の中では、さして重要部を占めません。

(五)諸楽音――喇叭ラツパ、ピアノ、笛などの音が室内の各所に聞え、又二種類の時計が、調子を合わせて嗚るような場合もありました。最初夫人は楽音の起る場合に、恍惚状態に入りましたが、後には普通の状態で行るようになりました。

(六)ウォルタアの声――夫人の心霊実験中の最要点の一つで、霊媒と独立して、一の男性的音声が聞えるのであります。一九二四年六月二十三日が、この現象の起った最初ですが、九月下旬になると大変流暢になり、マアガリィとしきりに会話をします。ただしその声は低いもので、一度も囁き以上に出でません。

(七)悪戯――時々夫人の憑依霊たるウォルタアが癇癪かんしゃくを起すらしく、唐櫃からひつ破摧はさいしたり、屋内の柱時計を止めたりするのです。唐櫃からひつ破摧はさいなどは、近来レコード破りの猛烈さだといいます。

(八)物品移動――楽器、椅子等が応接間から、玄関まで移動したり何かするのですが、それをる前に、霊媒一人で、その附近をうろつく必要があるらしいのです。故に実験としては、詐術でも混りはせぬかという疑惑を招き易く、二度この種の実験に立会ったマクドゥガル教授、其他そのほかハアバアド連に、極めて不利の印象を与えました。

(九)冷き微風――一九二三年中にも、恍惚状態中に、冷き微風の吹くことが認められましたが、翌二四年中には、更にその回数が増加しました。

(十)衡器の上下動――これはカムストック博士の提議によりて行われたもので、衡器の皿が上下動をつづけたのであります。

(十一)呼鈴鳴らし――他の心霊実験においても、しばしば起る現象ですが、マアガリィの場合にも、それが極めて手際よく行われました。カアリングトン博士が、マアガリィに賞金を贈るべしとの判決を下したのは、この種の実験の一つにおいてでした。

(十二)パラフィンの手型――一九二〇年から二二年までの間に、ゲレー博士其他そのほかが監督の下に、霊媒クラスキイを用い、沢山の幽霊の手型を取ったことは有名でありますが、丁度それに類似のものが、マアガリィによりて一二度試みられたのでした。ただし周囲の状況が余り面白くないので、心霊実験としての価値は乏しかったようです。

(十三)燐光―一九二四年の初期から、いろいろの形をもって現われました。


二、クランドン夫人の応募

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四、試験の結果


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