霊界通信の種々相

本書編纂につきて


 本書は亡弟和三郎が、昭和六年より、同十年十月に至る間に於て、英国の心霊雑誌、著書等より随時抄訳して雑誌に掲載せるものの中から、十篇を集録せるものであります。そのうち『太陽神とその神政』は、所謂霊界通信ではありませんが、『宇宙の摂理』などと密接な関係がありますので、便宜採録することに致しました。

 何と申しましても、心霊学の最も発達しているのは英国であります。此の点は遺憾ながら認めぬ訳には参りません。従って参考とすべきものも亦少くない訳です。そして此等通信を通じて窺われることは、通信に干与かんよする顕幽両界の人々が、概して真面目で謙虚な態度を持して居られることです。れは英国政治方面のやり方などとは、全く趣きを異にするものと考えられます。

 我国に於ける心霊研究は日なお浅く、霊媒を通じて現わるるところの通信に対し、研究的態度を以て臨むことが、兎角行われない傾向にあります。それには霊媒としての訓練、之に対する人達の心構え等、今後研究訂正さるべき点多々ある事が痛感されます。

 此に採録せる通信の中には、内容の優れているものがあると同時に、其の方面に対しても、好参考となるもののあることを信じます。他方に於て、我国では、強いて心霊事実に眼を塞がんとするものが、宗教畑にも、学界にも、今猶瀰漫びまんして居る状態に在りますが、何時迄も呉下の旧阿蒙を以て過ごせるものでもないから、早晩心霊に眼覚める時節が到来することでしょう。その暁に、他界の居住者達を、直ちに神仏扱いにして、結局顕幽交通を堕落せしむることにならぬとも限らぬ虞があります。そんな場合にも、此等通信は、充分参考にする価値あることを疑わないものであります。

 

  昭和十四年十二月

淺野 正恭 識

 ここには十篇を収録したもの、となっていますが、この著作集では、「太陽神とその神政」等を割愛し、「パワーと語る」他四篇を集録しました。


霊界通信の種々相

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