ステッドの通信

一九 より大なるものの信仰


ステッド『われわれの生命は神意のさまざまの表現である。生命がつまらないものから生れるのは、丁度花が地から生れるようなものである。地上生活にありても幸福の量は不幸の量に比して遙かに多いが、幽界生活の幸福は更に多大で、到底肉体をもている人間の想像し得る限りでない。蓋しわれわれが事物を翫賞がんしょうし、享楽する能力を次第に加えて来たからである。地上の快楽には苦痛の陰影を伴うたが、ここでは光があって影がない。

『個々は過去をふり返って見る時に、初めて信仰の意義、信仰の価値を知ることができる。信仰とは自己より偉大なるある者の存在を承認することである彼はその大なるものにもたれて生きその大なるものを信じて死ぬのだ

『彼はもとよりその信じる者を充分に理解し得るほど聡明ではなかった。彼は自分の面影に似せて神を造った。そして暗中模索の長年月を閲した後に、次第により純な、そしてより高き観念をち得ることができた。根本に於て何よりも大切なことは飽まで向上前進の歩行をゆるめぬことであった。彼の躓き勝ちな進みの背後には常に信仰の刺戟があった。一見彼は泥沢の中に引き入れられそうに見えたが、次第に確実なる地盤へと引きあげられて行った。一見すれば盲者の妄動と思われたが、自身の中にある強力な指導者を蔵して居た発達の主因は常に信仰である光の法則である。それは創世以来常に働いて居た。無智の闇の中にも、煩悶の霧の中にも、いかなる場所にも、又いかなる仕事にも……。』(三月十五日)


一八 各天体からの寄せ集め

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二〇 異性間の愛着


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