ステッドの通信

一六 幽界の政庁


ステッド『幽界の政庁は、一切万事の代表機関たるにふさわしきよう、各種の技能を有った人達から成立する。男には男の特徴、女には女の特徴、それが互に相依り相扶けて完全な仕事ができるように組織されている。むろん私達は最早もはや生殖の仕事には預からない。生命の要素は陸続としていろいろの天体から私達の世界に途り込まれる。それ等の中には随分未発達の状態に置かれているものもあるので、その保育には幽界の男も女も多大の注意と努力とを要する。

『私は今幽界の政庁と言ったが、それは必らずしも、この広大無辺なる幽界全休の最高政庁を指すつもりではない。この世界のいかに大きいかはあなた方にはとても会得されまい。万有の生命は数えつくすべくもない。最初は幾多の太陽系に属する天体に於てその生存の第一期を過しやがて陸続として此非物質的幽的世界へと送り込まれる。それ等一切の生命を遺憾いかんなく収容陶冶する幽界の政庁の組織が、いかに複雑であり、いかに玄妙であるかは想像に余りあるであろう。私自身にも、その法則が、宇宙の自然律の直接の現われであるのか、それとも単なる途中の一単位に過ぎないのか、まだ充分に判らないでいる。』(三月十一日)


一五 人間はただの操人形

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一七 第二の死の有無


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