続幽魂問答


はしがき

 数百年前にうらみみて切腹した加賀武士泉熊太郎の霊魂が筑前国伎志浦の酒蔵家岡崎傳四郎の長男市治郎の躯にかかり、つぶさに幽界の秘事を物語ったことは心霊文庫の第二篇『幽魂問答』をお読みになられた方はすでに御承知の通りであります。本篇は右の後日物語ともいうべき性質のもので、不時の火災問題に関して、一たん鎮まりたる泉熊太郎の霊魂が再び市治郎の躯に憑りここに一種別様の波瀾はらんき起したのであります。『幽魂問答』は『幽魂問答』としての価値があり、『続幽魂問答』は『続幽魂問答』としての興味があり、首尾連関れんかんしてここに掛値なしに稀有けうの心霊資料たる特色を発揮します。本篇も例によりて適宜てきぎに現代訳を施してありますが、原意をきずつけぬだけの充分の用意が払われていることは特に書き添えるまでもないことでしょう。――(編者)


 『続幽魂問答』

目  次

一 火事騒ぎと幽魂の再出現


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